感想文

いろいろ思いついたり思い詰めたりして、

何かしら書きたいことはあったのですが

どうもまだ健全に心が働かないらしく

飲み込んだり忘却で誤魔化したりしているうちに

書くことすら忘れていました。

 

なのでとりあえずは、読書感想文でも書こうと思います。

 

「重力ピエロ:伊坂幸太郎」を読んで

 

まず伊坂幸太郎さんはとても読みやすい文章を書くと聞き、

読んでみたいけど読んでいなかった作家さんでした。

あ、こんな書き出しですが私はそれほど読書家ではないです・・・。

 

読んでみて、文章は本当に読みやすかったです。

どこかの雑誌で連載されていた作品だったのでしょうか?

小さな章が沢山あり途中で読む手を止めるのも簡単です(笑)

私はミステリー小説はあまり好んで買いませんが

ミステリー要素も十分にありつつ、ひねくれたロジックはありません。

私が「たぶんこうなるかな」というストレートな想像がそのまま

謎の回答になっていたので、やさしくて嬉しかったです。

 

読者の思考の裏をかくことでエンターテイメント性を高くしている本は、

あまり今の性にあっていないようです。

闘争心が強くなっているときはそういう本も面白かったんですけどね。

健全な心身に戻ればまた面白くなれる気もしますね。

 

話がそれたので戻します。

 

私は読んでいる時、登場人物の誰にも感情移入はしていません。

たぶんその時の精神状態では難しかったからです。

なので読んでいる最中も読後も強い感動というものは得ていないので

さっぱりした感想しか書けません・・・情けない。

 

春は結局目的を果たしてしまいますが、

その行動は何の為と言えるのか・・・。

自分の生い立ちからくる性嫌悪は春ほどではありませんが

私にも経験があります。

元凶を殺してしまえたら、どんなに安堵することでしょうか。

 

なんていうんでしょうか。

全く清々しくはなく、思い出せば新しい嫌悪にも襲われましょうが、

それでもなお、自分を長らく縛り付けていたものを焼き払ったような

「はじまり」の為の「おわり」がやっと来たことに対する

安堵と喜びは、必ず得られると思います。

どんなに倫理的に間違っていたとしても。

細かいことを言えば「おわり」に安堵し、

これからはもう泣く必要がない、周りの人間も泣かなくていい、

そういう未来が約束されたという「はじまり」の喜びがあるのではないでしょうか。

 

ただやはり倫理的に間違っているのは変わりませんね。

物語ではとても気持ちのよいハッピーエンド(?)でしたが、

実際の人間がこういう行為に及んだ場合、

春はこの先誰とも恋愛に発展しないでしょうね。

そういう人間になるために春は幼少時から恋愛ごとを避けているようですから

そのままでしたら全く問題がないのかもしれません。

でも、先程の安堵と喜びを得て、春が普通の人間に近づいてしまったとき。

普通の人に近づくことを春自身が許すようになったとき。

まぁ、罪がそこから清算され始めるのでしょうね。

 

物語での春は自分で警察に行くとは言っていますが、

正直全く行く気はなさそうですw

「いけないことしたから警察に出頭(自首)する」

という言い分は、罪を清算する誠意しか存在しないように感じます。

もちろん誠意があるのはいいことなのですが、

後悔、反省、そういう気持ちがあってこその贖罪・・・という意見もあります。

警察に出頭せずに自分の人生を見つめ直す時間を経て、

どうするべきか決めてくれたらいいですね。

 

さて、主人公(兄:和泉)について全く触れずに

感想を書き終えたいと思います((゚∀゚))

なぜならPC眼鏡も目薬もせずに書き続けた結果、

大分眼球疲労がきてしまったのと

そもそも書き始めたのが食後だったので

ずっと眠い中まぶたを閉じてタイピングするという荒業をし

全く頭が働いていないからです(゜∀。)

オヤスミナサイ.......orz